10月の実績は、全体では前年同月比15.1%増、9月の伸びを下回る内容で、実際の出荷実績も9月を12.6%下回る内容でした。9月に大きく改善したパワートランジスタや車載半導体の出荷も、9月を大きく下回る内容に戻ってしまいました。ただし、過去のボトム期を下回る内容ではなく、回復スピードが先月に期待したほどではない、と見ることが出来ます。メモリ市場は引き続き好調に推移していますが、中国向けのメモリ出荷が前年割れとなるほど落ち込みました。一時的な現象と思われますが、次回の実績を確認する必要があります。通常のDRAMは大口価格が横ばいですが、計算上の平均単価が上昇しており、HBM比率が上がっていると推察されます。逆にNANDは計算上の平均単価が若干上昇しているものの、大口価格は1か月で20-30%下がっています。キオクシアが12月18日に上場予定ですが、現在のNAND市況はやや不安に見えます。